大好きなコーヒーが続く下痢の原因に?
下痢の原因のなかで中でも急性の下痢は比較的原因がはっきりしていますが、殊に長期間続く慢性的な下痢になると、非常に複雑で医者ですら下痢の原因が分からない場合が多いようです。
こうした慢性的な下痢が続く方は下痢の原因が何であるのか分からずに日常生活に支障をきたし、精神的に落ち込み、悶々としている方が多いようです。
特に近年は食べ物が豊富で、食べ物そのものが非常に複雑な過程で処理されているものが多く、一見体によさそうなものが、実は体に悪い影響を及ぼすものが溢れています。
それによって人の腸内環境は弱化し、少しの刺激でも対応できなくなって、下痢にはなりにくい、あるいはならないはずなのに下痢になってしまう方がおられます。
例えば、香りに誘われてほっと一息コーヒータイム。そんな時間は一日の中でも大切にしたいひと時ですよね。
コーヒーは、カフェインが脂肪やコレステロールを減らしたり、ポリフェノールが美肌やがん予防にいいとされたりして、健康にいい飲み物として新たに注目されています。
そんな効果は期待しなくても、香りがいいから、ほっとするからと、毎日飲んでいる方もきっと多いですよね。でも、なぜかコーヒーを飲むと下痢をしてしまうと悩んでいませんか?
コーヒーを飲むと一体どうして下痢が起こるのか、予防はできるのか、皆さんと一緒に考えてみましょう。
下痢の原因はカフェイン
コーヒーで下痢!気になるその理由とは?コーヒーに入っているカフェインが体質に合わないようです。
眠気を吹き飛ばす作用で、朝に飲んでいる方も多いですよね。でもこのカフェインは刺激物で、脳はすっきりしても、胃腸には負担がかかる場合もあるのです。
カフェインが体内に入ると、交感神経が刺激されて胃液の分泌量が増えます。すると増えた胃酸が胃壁を荒らしてしまいます。これが胃痛の原因です。
同時に腸への刺激は、腸が収縮をしながら便を出口へと運ぶ“ぜん動運動”を起こすきっかけとなり、ぜん動運動が異常に高まると、腸の内容物が急速に通過するため、水分の吸収が充分に行われなくなります。
そのため軟便や下痢便となります。排便後も腸のぜん動運動が残ると腹部の不快感や腹痛があります。
また、コーヒーの香りにはリラックス効果もあるのですが、リラックスして副交感神経が活発になると胃腸の動きが活発になります。
これによってぜん運動が起こり、下痢を引き起こすこともあります。カフェインは栄養ドリンクにも多く含まれているので、こちらを飲んでも下痢になるという方は、カフェインがコーヒー下痢の原因になっている可能性が大きいようです。
コーヒーは淹れてから30分たつと酸化してしまうといいます。コーヒー豆には油が含まれているので、それが酸化すると胃腸の負担となって下痢の原因になるといわれているのです。
淹れる前の豆の段階ですでに古くなって酸化が進んでいる場合もあるので、新鮮な豆で淹れたてを飲みましょう。
過敏性腸症候群の方はカフェインには注意
カフェインはすぐお腹を壊す人には要注意
特に「過敏性腸症候群」の方は注意が必要です。ふだんから腹痛やお腹の不快感、便通異常を感じている方は、カフェインによる刺激で反応が大きく出てしまいます。
検査を行っても炎症や潰瘍など目に見える異常が認められないにもかかわらず、下痢や便秘、ガス過多による下腹部の張りなどの症状が起こります。
以前は大腸の機能の異常によって引き起こされる病気ということで「過敏性大腸症候群」と呼ばれていましたが、最近では、大腸だけではなく小腸にも関係している事がわかり「過敏性腸症候群」と呼ばれています。日本人の10~15%にこの症状がみられます。
食品中のカフェイン安全は
カフェインはコーヒー豆、茶葉、カカオ豆、ガラナなどに天然に含まれている食品成分の一つです。カフェインの一日当たりの摂取量と主要摂取源は国や食生活により異なりますが、私たちはその多くをコーヒーや茶から摂取しています。
また、コーヒーや茶葉から抽出されたカフェイン(抽出物)は、清涼飲料水(コーラ等)などに、食品添加物(苦味料等)として使用されています。
健康への影響として、一般的な急性作用は、中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症です。
消化管系の興奮状態は下痢、吐き気をもたらすことがあります。長期的な影響としては、肝機能が低下している人の一部では、高血圧リスクが高くなる可能性があります。
また、特にカルシウム摂取量が少ない人がカフェインを摂取した場合、カルシウムの体内からの排出率が増えるので、骨粗しょう症の発症の原因となる可能性があります。
さらに、妊娠中の女性はカフェイン摂取に注意するべきと、報告書は指摘している。妊娠中の女性は男性の半分の量で、1日200mg未満を推奨しています。
これはコーヒーであれば1日2杯に相当します。妊娠中はカフェインを分解・排泄するのに時間がかかり、特に妊娠末期には代謝速度が3分の1になり、妊婦の体に長く留まることになります。
カフェインは胎盤を通過するため、妊婦がコーヒーや紅茶、お茶などを飲むと胎児にもカフェインが移行します。
胎児の体に移行したカフェインは母体と同じ血中濃度になります。
胎児は肝臓の機能が未熟なため、カフェインを排泄できず、胎児の体内に高濃度のカフェインが留まることになるのです。
妊婦がカフェインを摂取することで、胎児の発育を阻害する可能性があります。出生児が低体重となったり、自然流産の可能性があるなどの理由から、特に妊婦や子ども、授乳中の女性はカフェインを出来るだけ避けた方が賢明です。
カフェインはコーヒー以外の食品にも含まれる
さらに報告書では、子どもではカフェインの摂取量が体重1kg当たり3mgを超えるべきではないとの見解を示した。
子どもでは体重1kg当たり1.4mgを超えるカフェインを摂取すると、睡眠障害などの症状があらわれるので、夜間は摂取するべきではないとしている。
もっとも懸念するべきなのは、最近の子どもや若者に人気の「エナジードリンク」、「レッドブル」などの商品にもカフェインが含まれています。
コーヒー以外で摂取するカフェインについても考慮するべきですし、過剰摂取による健康リスクは少なくありませんので注意が必要です。
カフェインを摂り過ぎている人が多い原因は、コーヒー以外の食品にもカフェインが含まれていることを、ほとんどの人がそのことに気づかすに、さまざまな食品や飲料を口にしていることにあるようです。
腸内環境を整える事が下痢の改善の早道
健康の要は昔から言われている「元気の元は胃腸から」と言われているように、腸内の環境に左右されます。腸内が健康であれば腸内活動が正常に行われ、多少の刺激でも健康を保つことが出来ます。
おなかの弱い方、下痢が長年続く方、下痢の原因が分からない方はまずは腸内環境をしっかり整えてみましょう。下痢の改善が早くなります。