下痢の原因は秋バテから
下痢の原因は年齢や体質、食べ物、環境によって原因は様々です。しかもその原因が一つではなくいくつも重なって下痢を作ります。ですから、病院へ行ってもなかなか改善されないという方が増えているのが現状です。
しかし自分の環境、食べ物や人間関係などよく観察してみれば、必ず下痢の原因となるものが見えてくるはずです。例えば、環境が下痢の原因となる場合、季節について下痢の原因を考えてみましょう。
夏バテではなく秋バテから下痢に
夏バテはよく目にするワードですが、近年、晩夏から初秋にかけて「秋バテ」という言葉を目にするようになりました。ここ数年、日本は記録的な猛暑が続くようになりました。
この夏の間の蓄積したダメージが、少し空気が涼しくなってくる秋口に、体の細かな不調としてどっと表れるのが秋バテです。
秋バテの症状の中でも、特に辛いのが、発熱や下痢です。仕事をするにしても、家事をするにしても、発熱と下痢の症状があると、普段通りの生活が難しくなってしまいます。
これも夏の間に蓄積した体へのダメージが原因なのですが、具体的には下記の3つの原因が考えられます。
・屋内と屋外の気温差によるダメージ
・冷たいものの摂り過ぎで身体、内臓が冷え、弱っている。
・自律神経の乱れ
暑いと部屋にエアコンを効かせすぎてしまいますよね。自宅の場合は、温度を調節すればいいだけですが、外出先のエアコンが冷えすぎている場合もあります。
ですので、外出の際は、薄手のストールを1枚持っていくなどの工夫をするとよいでしょう。また、冷たい飲み物や食べ物で身体を必要以上に冷やしてしまいがちです。
まだまだ、つい冷たい飲み物を飲みたくなる季節ですが、くれぐれも飲み過ぎには気をつけてください。また、こうした夏の間の体の内外からの冷えが自律神経を麻痺させてしまい、身体のあちこちから悲鳴が上がり、発熱や下痢などの症状となって表れているのです。
秋バテの症状が出る前に、気をつけたいこと
秋バテに陥らないためには、とにかく夏の過ごし方がキーポイントとなります。
・屋外と屋内の気温差を5度以内に抑える。
・冷たい飲み物、食べ物はなるべくとらない。
・1日の内に1度は温かいお茶やスープ類を飲む。
・ゆっくりと入浴をして、身体を温める。
これらの対策を取ることで、冷えによる身体へのダメージを軽減でき、自律神経が乱れない質の良い睡眠をとることができるのです。
質の良い睡眠をとることができると、疲労回復やストレス解消にもつながりますよ。
また、自律神経の乱れは上記の発熱、下痢以外にも様々な症状へとつながりますので、少しでも思い当たるふしのある方は、本格的な秋を迎える前の今こそ、身体を立て直すことを意識しましょう。
【自律神経の乱れからくる症状】
□疲れやすく、休んでも全然疲れがとれない
□めまい、たちくらみが1日1回はある
□眠れない
□動悸、息切れが起こりやすい
□熱はないのに頭痛が続く
□肩こりがひどい
□夏バテしやすい(倦怠感や食欲不振)
□便秘、または下痢が続く
自律神経は自分の意思で調整できるものではなく、環境の変化に応じて無意識のうちに身体の中で働いてくれている神経です。例えば胃腸の消化機能、体温調整のための発汗、栄養を運ぶ血液なども、全て自律神経が調整してくれています。
ただし、自分の意思で調節できないものの、環境の変化には素早く反応してくれるとてもデリケートな神経です。気温の変化やストレス、睡眠不足などの影響をすぐに受けてしまいますので、自律神経を整える生活を特に秋口は心がけましょう。
押さえておきたい立て直しポイント
1.食事の見直し
やっぱり1日3食が大切!とくに朝食を食べることでブドウ糖とアミノ酸の信号が肝臓の時計遺伝子へ伝わり、体内時計がリセットされます。
同時に、食べた物が吸収され、血液となって全身へ栄養が運ばれることも加わり、気持ちよく1日のスタートを切ることができるのです。さらに、食事によって気持ちが落ち着くので副交感神経が上がることも重要なポイント。
2.寝る前の時間の使い方を変える
寝る前に入浴や、読書など心を落ち着かせることも大切ですが、意外とできないのが寝る前の3時間前に食事を済ませること。特に、仕事で帰宅が遅い方は深夜にごはんを食べ、そのままソファで寝る…なんてしていませんか?
食事の取りはじめは交感神経が優位に働いていますが、腸が食べ物を消化し始めると次第に副交感神経が働いてきます。そこまでに3時間。
これを待たないと、交感神経が高いまま眠ることになり、自律神経が乱れますし、何よりブドウ糖の吸収が終わらないまま寝ることになるので太る原因にもなります。
まずは、以上の2点をおさえることでも、身体のリズムが整いはじめます。できることから始めてみましょう。
また、夏場に食欲が落ちたのに体重が減らなかった…そんな方も、自律神経が乱れると基礎代謝が落ち、痩せにくい体質となっています。そういった方は代謝を上げるために必要な栄養を取るようにしてくださいね。
また、これからは気温がどんどん低くなり、病気になりやすい季節でもあります。この時期気を付けたいのが「嘔吐下痢症」です。この嘔吐下痢症どうしたら防げるのでしょうか?
■嘔吐下痢症の原因
秋から冬にかけ、多くなるのが嘔吐下痢症です。お腹の中に菌が侵入することで、嘔吐と下痢を繰り返す病気です。
便や吐いたものから感染しますが、実はきちんと吐物を処理しないと、ウィルスが乾燥し空気感染することもあるのです。また下痢が落ち着いても治ったと判断してはいけません。下痢が落ち着いた後、1週間は便にウィルスが潜んでいるのです。
■予防策はうがい手洗い、規則正しい生活
嘔吐下痢症に予防策はないのでしょうか?
時期になると一気にはやり始めますが、やはり重要なのは「うがい手洗い」です。
自宅に戻ったらマメに手を洗い、うがいをする事をお勧めします。また、栄養や睡眠をたっぷりとって体力をつけておきましょう。やはり健康で規則正しい生活が一番の予防策かもしれませんね。
■嘔吐下痢症になったら
嘔吐下痢症は大体嘔吐から始まります。嘔吐が終わったあと下痢が暫く続く場合が多いです。まず水分補給はとても重要ですが、与え方に気を付けなければなりません。
例えば嘔吐が治まった後水分を飲む際、一気にコップ一杯を与えてはいけません。まずはスプーン一杯の水から始めます。その後時間をあけ少しずつ与えましょう。
もし一気に大量の水を与えてしまうと、せっかく治まった嘔吐を繰り返してしまう事もあります。嘔吐をすると、体力がどんどん消耗してしまうのです。そのため、水分補給は少しずつにしましょう。また、嘔吐があまりに激しい場合は直ぐに病院を受診しましょう。
下痢の改善にはまず、腸内環境を整えよう
人の腸内は素晴らしく、くすしく出来ています。食べた物を消化し、エネルギーに変え、余分なものは排出するなど腸内はまるで化学工場です。健康の基本となる所です。下痢になるという事は「体に余分なものがあります。外に出しますよ」という腸からのメッセージです。
下痢を起こすことで腸内の機能がリセットされ正常になるのですが、腸内の環境が悪くなると、腸内で正常な働きが出来なくなり、何もかもが下痢の原因となる事があるのです。腸内環境を良くして、正常な働きに戻してやれば、下痢の原因となっていたものが下痢の原因とならなくて済みます。