下痢の原因は酸化した油

下痢の原因・・・使って酸化した古い油
私たちが料理をするときに欠かせない調味料があります。塩、砂糖、醤油、みりん、油などがあります。特に油は酸化しやすく、酸化した油は健康に良くないという事は多くの方はご存知の事と思います。 しかし、実際に家庭で油が酸化したかどうかを測る手立ては、臭いをかぐか揚げ油に使った時の泡立ちなどの性状変化を見るくらいしかありません。

昔は天ぷらを揚げ、その油がもったいないから容器に保存し、再利用していました。今もその様にされている方がおられるかもしれません。
また酸化した油は身体に悪いので、新しい油を継ぎ足して酸化の度合いを薄めて使われる方もおられるかもしれません。

それで酸化した油がどのように身体に影響するのか、特に下痢の原因となる場合がありますのでその原因を考えてみましょう。

酸化した油が下痢の原因に

下痢の原因は酸化した油

油脂と言うのは、常温で固体のラードやヘットのような「脂」と、常温で液体の大豆油やキャノーラ油のような「油」があります。オリーブオイルなど品質の高い油の場合、酸度が表示されていることがあります。
酸度とは遊離脂肪酸が含まれている量です。遊離した脂肪酸は酸ではありますが、それを含んでいるからと言ってそれだけで酸化した油とは言えません。
本来油脂と言うのは中性脂肪の形のものが普通で、脂肪酸が遊離していると言う事は品質が劣化している目安になるのです。

下痢の原因は添加物の入った弁当

実際、食品衛生法で定められたお弁当やお総菜の製造基準の中にも、揚げ油の中に遊離脂肪酸が一定以上に増えたら、その油は全部捨てて新しいものと交換することと言う内容があります。
油の継ぎ足しなどは規定の中にありません。そして、脂肪酸が一旦酸化されると、酸化されていない脂肪酸もどんどん酸化されてゆく連鎖反応が起こります。

●油の酸化は連鎖反応的に起こるので常に新しいものを

古い油が残り少くなったので、継ぎ足して使う場合がります。古い油の酸度を下げるために新しい油を継ぎ足すと言えば聞こえはいいですが、逆から見ると「一度も使っていない新しい油を、わざわざ使う前に古くしてから使っている」ことになるのです。古くなって酸化された遊離脂肪酸が多く存在する油に新しい油を入れ、加熱すると古い油の方に残っていた水分によって新しい油も加水分解され遊離脂肪酸が生まれます。
そこに揚げ種を入れると水分がたくさん補給されるので、新しい油も一気に古くなります。

つまり、揚げ物が揚がるころには、すっかり酸化した脂肪酸だらけになると言うわけなのです。新しい油だけを使うことが味にも健康にも良いのです。

酸化した油が下痢の原因に

●糖質と同じように過酸化脂質にも最終産物がある

活性酸素が多くなることによって、体内の余分な糖がカルボニル化合物と言う物に変化します。それが体内で分解されることが追い付かなくなると、カルボニルストレスと呼ばれる現象が発生します。
カルボニルストレスは、たんぱく質を褐変反応によって糖化最終産物(AGEs)に作り替えてしまいます。そのAGEsが老化の原因となります

同じように脂質が酸化されることでもラジカルを通じて中間生成物のアルデヒドができます。これらのアルデヒド類は毒性があり、これらによって出来上がるのが「脂質過酸化最終生産物」(ALEs)です。このALEsはAGEsと同じく細胞を傷害し、老化や病気の原因になることが判っています。

●中間生成物が持つ性質の一例はてんぷらを揚げると気付く

たくさんの揚げ物を作った人は、揚げ終わったら食べたくなくなっていると言う現象を経験されることがあると思います。一般に「油酔い」と言う現象です。これは中間生成物であるアルデヒドの一つ、アクロレインが揮発したものを吸入し続けたことによる現象です。

アクロレインはリノレン酸が酸化された時にできるアルデヒドです。リノレン酸は不飽和結合を3つ持っているので酸化されやすいんです。
パーム油やラードで揚げ物をしている人はあまり油酔いしません。オリーブオイルやごま油でもあまりありません。

逆にキャノーラ油や大豆油、調合油(サラダ油)で揚げ物をする人は油酔いがひどくなりがちです。
実は、油酔いしにくい油はリノレン酸が油酔いしやすい油の1割以下しか含まれておらず、揚げ物に使った時のアクロレインの発生量が段違いに少ないのです。

下痢が続く原因

●酸化した油を食べた時の急性症状は下痢

多少酸化した油を食べた程度では特に問題は起きません。小腸は先に紹介した連鎖反応図にあるような、酸化した脂肪酸から生成されるさまざまな物質を、ほとんど吸収せずに便に捨てると言う機能を持っているのです。
さらに、大量にこうしたものを摂ってしまった場合、小腸は腸の内壁の細胞を剥離させて、下痢と言う形で過酸化脂質を一気に排泄してしまうのです。

このような優れた防御機構があるので、毒性の高い過酸化脂質を食べてしまっても、すぐに身体がダメになると言う事はないのです。
実際、油の悪くなった食品を食べると下痢します。身体の防御機構が働いていたのです。一方、毎回毎回小腸の内壁が剥離していたのでは、それ自体が病気を呼びます。

下痢も慢性化してしまいます。防御機構に頼り過ぎず、悪い油を避けましょう。

●揚げ油を1回で捨てるのはもったいない?

確かにもったいない気がしますよね。でも健康のことを考えた場合、1度使った揚げ油は捨てた方が良いでしょう。
どうしてももったいないからもう一度使いたいという場合は、翌日にもう一度揚げ物に使う程度なら良いかもしれません。しかし、その場合でも油をてんぷら鍋やフライヤーに入れっぱなしにしてはいけません。

金網とろ紙を使って油を濾した上で金属製のオイルポットに移して保管しましょう。
油のろ過は、油が熱いうちに行ってください。ただし、油はねが危険ですので、100℃以下に冷ましてからの方がいいですね。

オイルポットに移したら、ポットごと冷水につけて、できるだけ早く温度を下げます。火傷にはくれぐれも注意して下さい。
保管した油は、翌日にもう一度揚げ物に使うか、一部を炒め物などに使って、それで残った分はてんぷら油の回収に出して下さい。

下痢の改善は腸内環境をよくすること

腸内環境が整っている人は、腸内がダメージを受けた場合、酸化した油を食べて下痢になったとしても回復力が充分にありますのですぐに治ります。
腸内善玉菌がダメージを受けた腸内の細胞をメンテナンスしてくれるのです。

しかし、腸内善玉菌が少ないと腸内は正常な働きが充分に出来ませんので、いったん下痢になってしまうと回復がなかなか難しくなってしまいます。
腸内善玉菌が善玉菌が多い腸内環境にしよう!
しかし腸内善玉菌をたくさん摂り、腸内環境を整えると、腸内内は正常な働きに戻り、下痢の改善をします。まずは腸内環境をしっかり整える事が大切です。腸内環境を整えるサプリメントがありますので上手に利用してみましょう。