子供の過敏性腸症候群

子供の過敏性腸症候群
最近増えているのが、子供の過敏性腸症候群です。

(過敏性腸症候群については「下痢の原因【過敏性腸症候群】」をご参照ください。)

学校や生活になんらかのストレスがあるために起こるものですが、トイレに行けない状況を意識しすぎることなどでも起こり得ます。

きっかけは「授業中や通学路でトイレに行きたいのを我慢しなければならなかった」という、一見深刻に考えられないことかもしれません。

子供の頭の中では「またトイレにいきたくなってしまったらどうしよう?」という不安に繋がります。また、子供の場合、トイレに行くことが恥ずかしいと思ってしまったり、からかわれるのを恐れることもあります。

最近の小学校の授業では、「うんちの大切さ」も十分に教えるようになっていますが、まだまだ子供たちには「人間の生理のひとつ」として切り離して考えるのが難しいのでしょう。

下痢、便秘、お腹の痛みで病院を受診しても、このような背景まで考えないと、精神的なケアに到らず胃腸薬や下痢止めを処方されるだけになってしまいます。特に、几帳面な子、真面目な子、何でも一生懸命取り組む子は、ちょっとしたことがストレスになりやすいので注意が必要です。

大切なのは、症状をきちんと把握し、「精神的なものだから」と片付けてしまわないことです。精神的なことだからこそ、きちんとケアしてあげなければ別のトラブルに発展してしまいます。

まずは、お腹の痛みが本人を苦しめていることを認め、休ませてあげるようにしましょう。改善しないようであれば、学校側にも連絡して解決の手助けをお願いするようにしましょう。

「このようなことがあり、授業中トイレに行きたくなることもあるかもしれませんがご了承ください。」というひとことだけでも、「甘え」や「嘘」を疑われず、病気のひとつとして認識して貰うことができます。

子供の日常生活に注意

●バランスの良い食生活をする

子供のおやつにも注意を払いましょう。油物、甘いもの、冷たいもの、炭酸などお腹がはりやすいもののとりすぎは症状を悪化させます。スナック菓子、特にポテトチップなどは下痢を悪化させますのでので控えましょう。

野菜をしっかりとったり、消化の良いものを食べるなど、バランスの良い食生活を心がけ体調を整えるようにします。少ない量でもゆっくり楽しんで食べられるよう、おやつは親子でいただくことをお勧めします。時間はかかりますが、根気よく続けましょう。

●規則正しい生活習慣、朝の時間に余裕をもつ

昔から早起きは三文の得、と言われてます。子供も同じです。朝、慌ただしい時間になることは、精神的に追い詰められ、症状の悪化につながります。できるだけ早く起きて朝食をしっかり取り、ゆったりと排便の時間をもてるようにしましょう。

●体を動かす
トイレが近いと、どうしても外に出るのがおっくうになってしまいます。家にこもりがちで動かないなんてことがよくあります。

でも腸の運動環境を整えるには、適度な運動でストレスを発散させることも重要です。そこで、休みの日に自分の好きなスポーツをしたり、ウォーキングをするなど体を積極的に動かすことが、予防&改善に役立ちますので、ぜひ家族で一緒に行ってみましょう。

気分転換と同時に家族との強い絆が生まれます。子供は愛されているということがとても重要なのです。

●苦手な事から逃げない習慣をつける

お腹の調子が良い状態が続いたり、多少の症状があってもそれを抱えつつ不登校を克服できるケースも最近ではよくあります。家が楽しいところ、安心できるところと認識できれば、子供は前向きになれるものです。


そして、普段から不安に思っていることを話せる雰囲気を作りましょう。「嫌なことはなに?」「不安は?」と直接的に聞き出すのではなく、学校でどんなことがあるのかをまんべんなく話して貰う中で、ひっかかる点をそっと「どうしたの?」と引き出してあげてください。

腸内環境を整えると下痢の改善は近い

ストレスを強く受けると腸内環境が乱れ、腸本来の働きが十分に出来なくなってしまいます。
腸内での働きを調整する善玉菌が非常に少なくなり、ちょっとしたことで下痢になってしまいます。

まずは腸内環境をしっかり整えてきましょう。腸内環境を整えるサプリメントなどを利用すると、腸内環境は整えられ、下痢の改善が一段と早くなり、体調も整えやすくなります。一度試してみるのも良い方法です。

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